景色がようやく秋めいてきたある日の午後。
所用で岐阜へ行った時にブックカフェを見つけ、
そこでコーヒーをいただくことにしました。
喫茶ヨジハン文庫
JR岐阜駅と名鉄岐阜駅から続く大通りを、北に歩き続けること約10分。
金華山の近くに、喫茶ヨジハン文庫はあります。
そのカフェは、外観は一昔前にどこの街でも見かけたちいさな本屋の佇まい。
でも、それが逆に目を引きます。
いやはや、この外観は羨ましい。
見つけたと言いましたが、訪れるのは実は2回目。
前回は夏の暑い日で、容赦なく降り注ぐ日差しにたまらずエスケープしたのがこのカフェでした。
店内がいい意味でこぢんまりとしていて、居心地がいいんですよ。
今回は、ほうじ茶シフォンケーキのセットを注文。
待っている間、店内の本を眺めていた時に私を呼び寄せたのが、
でっぷりと貫禄のある王様でした。
ちいさなちいさな王様
著者:アクセル・ハッケ
出版社:講談社
初版発行:1996年10月18日
ちいさなちいさな王様の世界では、
赤ちゃんとして産まれてくるのではないんだそうで。
ある日、ベッドの中で目を覚ますことから始まるんですって。
そして、目を覚ました瞬間から自分がどこで何をするのかがわかっていて、身長はその時が一番大きいんですって。
毎日を過ごしていくうちに、だんだん体が小さくなっていって、ある日みんなが探しても見つからないくらい小さくなると、その人はいなくなったことになるんですって。
この物語に出てくる王様は、クマのグミが大好物。
いつも自分の体の半分くらいの大きさのグミを、両手で抱えながらかぶりついてるんですよ。
そんな王様は、主人公の僕の前にいつも気まぐれに現れては、色々と喋ったかと思うと、これまた唐突に本棚の隙間から帰っていってしまうんですよ。
主人公は会社員で、仕事で悩んでいたりすると枕元にこの王様が現れては、クマのグミにかぶりつきつつおしゃべりに興じるんですねえ。
王様は枕元で教えてくださった
でもね、この王様、人が持っている可能性について思わず考えせられるような良いことを仰られるのですよ。
それは本当のことなの?
まずは試してみたら?
ってね。
そんな「ちいさなちいさな王様」の物語は、南ドイツ新聞に連載されていたんですって。
こんな小洒落た物語が新聞で読めるなんて、ドイツは粋ですよね。
日本の新聞に載っている小説なんて、格式張っておじいさんになってからしか読む気がしないですもん。
いや、おじいさんになったころには新聞なんてないのかもしれないけど。
おまけのパワースポット情報
ちなみに、喫茶ヨジハン文庫からもう少しがんばって歩いてみてください。
伊奈波神社がありますよ。
岐阜の有名なパワースポットで、オススメです。
でも、ぼくが本当にオススメしたいのは、伊奈波神社の横にひっそりとたたずむ、
黒龍社の方なんです。
理由はオカルトっぽいですけど、
以前、黒龍社でお参りしたあと、後ろに広がる森をぼーっと見ていたら、突然!
森からブワーッと目の前を通り過ぎる、もう龍としか言いようがない、太くて黒くて長いものが見えちゃったんですよ。
ぼくはこれで信じちゃいましたね。
「あ、これはいらっしゃるわ。黒龍さん。」
って。
もし喫茶ヨジハン文庫へ行くなら、
ぜひ伊奈波神社にも足を伸ばしてみてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
初投稿日:2017.11.17
追記日:2019.3.15