今、40以上の年齢の人は覚えていると思いますが、
ノストラダムスの大予言は、当時大ブームになりましたよね。
このブームって爪痕の残し方がエゲツなくて、1973年11月に出版してから約3か月で100万部を突破したあと、なんと1995年にオウム真理教の事件により、テレビ局が一斉にオカルト関連の番組を自粛するようになるまで、1999年人類滅亡ネタが日本の老若男女を問わず浸透していたんですよね。
ただ、ノストラダムスの大予言は最終的には210万部~250万部売れたようですが、この本をちゃんと読んだ人はごく一部なんですよね。
みんな、
「ノストラダムスが1999年に人類滅亡するって予言してるらしいよ!」
と話している割には、たぶんそれを知った理由はテレビのオカルト特番か口コミ。
なにせ、一億二千万人のうちの250万人、つまり総人口の約2%の人が本を買って読んだ可能性があっただけということでしょ?
だから、本に書いてあったオチまで知っていた人は、ごくわずかなんですよね。
とはいえ、空前の大ヒット、映画まで作られるほどの大ブームになったおかげて、その後20年近く続編、亜流本が量産されまくりました。
その中の一つで、五島勉さんが著した本が、ノストラダムスの超法則です。
出版は1994年ですから、比較的新しいですね。
ひと通り読んだのですが、この本でノストラダムスの予言について触れているのは最終章の第7章だけ。
あとは、ノストラダムスの手紙などから読み解いた?ユダヤの秘技?みたいなものを使って予言を聞きにきた人がどのようなアドバイスによって人生を好転させたか?
ということが、五島勉の言葉で書かれているという・・・
これが今出版されたとしたら、きっと
ノストラダムスのビジネス超成功法則
みたいなタイトルだったんじゃないかと・・・
ようするに、五島勉による自己啓発書として読んだ方がしっくりくる不思議内容でした。
書いてある内容も、おそらくですけど、ノストラダムスが語ったこととは関係なさそうで、ほとんどが創作話なんじゃないでしょうか。
イメージとしては、和尚さんが仏教の教えを例え話で伝えようとした説法に近い感じです。
ちなみにこの写真、時代を感じますよね〜。
※実際の写真は目を隠していません。
今、出版しようとしたら、この写真は使わせてもらえないんじゃないの?
ちなみに、こんな記事がありました。
まだ現役だったんですねえ。
これを読むと、ブームがどのように作られて行き、著者とかけ離れていく様がわかりますね。